車を廃車にするには、解体して二度と乗らない方法か、一時的に乗るのをやめる方法の2通りの手続きが必要です。
解体して二度と乗らないのであれば永久抹消登録、一時的に乗るのをやめる一時抹消登録が必要です。
また、解体業者に車を渡して書類を受け取り、普通車は国土交通省の運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会で手続きをします。
書類を準備すれば、こうした手続きは自分で行うことも可能です。
この記事では、廃車手続きの種類や手順、かかる費用をわかりやすく解説します。
まずは、廃車とはどのような手続きを指すのかから、確認していきましょう。
廃車とは?乗らない車を処分し登録の削除も行うことを意味する

廃車とは、乗らなくなった車を処分し、あわせて登録を抹消する手続きを指します。
車は、車体を手放すだけでは、法律上は所有し続けている扱いになるからです。
登録を残したままだと、使っていなくても自動車税が課され続けてしまいます。
そのため、車を処分する際は、登録を抹消する手続きまで行う必要があります。
一方で、しばらく乗らないだけなら、登録を一時的に停止する方法もあります。
このように、廃車とひと口に言っても、目的によって手続きの内容は変わってきます。
ここでは、廃車手続きの種類やメリット、必要な書類を順番に確認していきましょう。
廃車手続きは廃車目的と自動車の種類別に4種類に分類される
廃車手続きは、廃車の目的と車種によって、大きく4種類に分けられます。
再び乗る可能性があるか、車を解体するかで、必要な手続きが変わるからです。
まず普通車では、一時的に登録を停止する一時抹消登録があります。
解体して完全に手放す場合は、永久抹消登録という手続きになります。
軽自動車では、一時的に使用をやめる一時使用中止の手続きがあります。
解体して手放す場合は、解体返納という手続きで対応します。
| 車種 | 一時的に使用をやめる | 解体して手放す |
|---|---|---|
| 普通車 | 一時抹消登録 | 永久抹消登録 |
| 軽自動車 | 一時使用中止 | 解体返納 |
例えば、しばらく保管したいなら一時的な手続き、処分するなら解体を伴う手続きを選びます。
自分がどのケースに当てはまるかを見極めることが、手続き選びの第一歩です。
それぞれの詳しい手順は、このあとの項目で順番に解説していきます。
車の解体後に陸運局などの公的機関へ届け出る抹消登録も必要
車を解体したあとは、公的機関へ届け出て、登録を抹消する手続きが必要です。
解体しただけでは、登録上はその車が存在したままになってしまうからです。
登録が残っていると、使っていなくても税金が課され続けてしまいます。
普通車の場合は、運輸支局へ永久抹消登録などの届け出を行います。
例えば、解体業者から受け取る移動報告番号や解体報告記録日をもとに手続きを進めます。
この届け出をすることで、初めて登録上も車を手放したことになります。
車を廃車にするメリットとデメリットを比較して解説
車を廃車にすることには、メリットとデメリットの両方があります。
- 自動車税や保険などの維持費がかからなくなる
- 支払い済みの税金や自賠責保険が還付される場合もある
- 手続きに手間と時間がかかる
- 解体して手放すと、同じ車には二度と乗れない
手続きの手間はかかるものの、維持費の負担をなくせるからです。
最大のメリットは、自動車税や保険などの維持費がかからなくなることです。
例えば、登録を抹消すれば、翌月以降の自動車税が課されなくなり、あわせて支払い済みの税金や自賠責保険が、還付される場合もあります。
一方で、デメリットとしては、手続きに手間と時間がかかる点が挙げられます。
両方を比べたうえで、自分の状況に合った手続きを選ぶことが大切です。
廃車前に確認しておくべき書類と準備物を整理する
廃車の手続きをスムーズに進めるには、必要な書類を事前にそろえておくことが大切です。
書類が一つでも欠けると、手続きが止まってしまうからです。
- 【普通車】車検証、印鑑証明書、ナンバープレート2枚、実印(代理人は委任状も)
- 【軽自動車】車検証、ナンバープレート、届出用の印鑑
- 【解体を伴う場合】解体業者から受け取る書類
普通車の場合は、車検証や印鑑証明書、ナンバープレート2枚などが必要になります。
あわせて、実印や、代理人が手続きする場合は委任状も用意します。
例えば、印鑑証明書は発行から一定期間内のものが求められることがあります。
解体を伴う手続きでは、解体業者から受け取る書類も必要になります。
まずは手元の書類を確認し、足りないものは早めに準備しておきましょう。
自動車の廃車手続きは自分でできる?解体した証明を用意する必要がある
自動車の廃車手続きは、必要な書類をそろえれば、自分で行うことも可能です。
手続き自体は、決められた書類を用意して窓口に提出する流れだからです。
- 必要な書類をそろえれば、廃車手続きは自分でも行える
- 解体して手放す場合は、解体したことを証明する情報が必要
- 一時抹消後に解体したら、解体届出を提出する
ただし、解体して手放す場合は、解体したことを証明する情報が必要になります。
具体的には、解体業者から受け取る移動報告番号や、解体報告記録日が求められます。
例えば、これらの情報がそろって初めて、永久抹消の手続きを進められます。
一方で、平日に窓口へ出向く必要があり、手間や時間はかかります。
時間が取れない場合は、廃車専門業者や行政書士に依頼する方法もあります。
ここでは、普通自動車を解体して手放す場合の手続きを確認していきましょう。
普通自動車の場合、一時抹消後の解体なら解体届出を提出しなければならない
- 登録識別情報等通知書(一時抹消の際に交付されたもの)
- 移動報告番号・解体報告記録日(解体業者から受け取る)
普通自動車をすでに一時抹消している場合、解体後は解体届出を提出する必要があります。
一時抹消の時点では登録を停止しただけで、解体の事実は反映されていないからです。
そのため、解体が済んだら、あらためて解体届出で登録を完全に抹消します。
手続きには、一時抹消の際に交付された登録識別情報等通知書が必要です。
あわせて、解体業者から受け取る移動報告番号や、解体報告記録日を用意します。
例えば、これらの情報をもとに、運輸支局で解体届出を行います。
なお、解体届出そのものには、手数料はかかりません。
軽自動車の場合はスクラップにするなら解体返納手続きが必要
軽自動車を解体して手放す場合は、解体返納という手続きが必要です。
軽自動車は、普通車とは窓口も手続きの名称も異なるからです。
手続きの窓口は、運輸支局ではなく軽自動車検査協会になります。
解体返納は、車を解体したうえで、登録を返納して抹消する手続きです。
軽自動車の廃車手続きには、原則として手数料はかかりません。
また、一時的に乗らないだけなら、使用を中止する別の手続きも選べます。
ここでは、軽自動車の一時使用中止や解体届出、手続きの流れを確認していきましょう。
軽自動車に一定期間乗らない場合は一時使用中止の手続きが必要
軽自動車にしばらく乗らない場合は、一時使用中止の手続きを行います。
解体せずに、使用を一時的に止めておきたいときに適した手続きだからです。
正式には、自動車検査証返納届と呼ばれる手続きにあたります。
例えば、長期の出張や入院などで、一定期間車を使わないときに利用されます。
手続きの窓口は、普通車と同じく軽自動車検査協会です。
再び乗りたくなったときは、あらためて手続きをすれば使用を再開できます。
一時使用中止した軽自動車を解体するときは解体届出が必要
一時使用中止した軽自動車を解体する場合は、解体届出が必要になります。
一時使用中止の時点では、まだ解体の事実が反映されていないからです。
そのため、解体が済んだあとに、あらためて解体届出を行います。
あわせて、解体業者から受け取る移動報告番号や解体報告記録日を用意します。
例えば、これらの情報をもとに、軽自動車検査協会で届け出を行います。
この手続きによって、軽自動車の登録が完全に抹消されます。
廃車手続きのステップバイステップ:順序と各ステップにかかる期間
廃車手続きは、いくつかのステップを順番に進めていきます。
流れを把握しておけば、迷わずスムーズに手続きできるからです。
車検証やナンバープレートなどを用意する
車を引き渡して解体を依頼する(解体には数日かかることもある)
移動報告番号や解体報告記録日を受け取る
運輸支局や軽自動車検査協会で手続きする(書類がそろえば当日中に完了)
還付の手続きを行えば、一連の流れは完了
まずは、車検証やナンバープレートなど、必要な書類と準備物をそろえます。
解体には数日かかることもあるため、全体では余裕を持って進めるとよいでしょう。
最後に、税金や保険の還付手続きを行えば、一連の流れは完了です。
車を廃車にする際にかかる費用はいくら?車両状態によって差が出る
車を廃車にする費用は、車の状態や手続きの方法によって差が出ます。
自分で手続きするか、業者に任せるかで、かかる費用が変わってくるからです。
窓口で支払う手数料自体は、かかっても数百円ほどと大きくありません。
費用が変わるのは、主に解体費用やレッカー代といった実費の部分です。
例えば、自走できない車は、解体業者まで運ぶレッカー代が別途かかります。
そのため、車の状態や依頼先によって、総額は大きく変わってきます。
ここでは、手数料や解体費用、買取業者を利用する場合の費用を確認していきましょう。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 一時抹消登録の手数料 | 350円(印紙代) |
| 永久抹消登録・解体届出 | 無料 |
| 軽自動車の手続き | 原則無料 |
| 解体費用 | 車の状態や業者により幅がある |
| レッカー代(自走できない場合) | 数千円〜数万円 |
| 廃車買取の専門業者 | 手続き・引き取りとも無料が多い |
廃車手続きに関する窓口での手数料支払いは350円
廃車手続きの窓口で支払う手数料は、かかる場合でも350円です。
この350円は、普通車を一時抹消登録する際にかかる印紙代だからです。
一時的に登録を停止する手続きでは、この手数料が必要になります。
一方で、解体して手放す永久抹消登録では、手数料はかかりません。
また、解体届出についても、手数料は無料となっています。
例えば、軽自動車の廃車手続きも、原則として手数料はかかりません。
自分がどの手続きをするかによって、手数料の有無が変わると理解しておきましょう。
永久抹消の場合は解体業者に支払う費用が掛かる
永久抹消登録をする場合は、解体業者に支払う解体費用がかかることがあります。
永久抹消は、車を解体することが前提の手続きだからです。
ただし、費用は車の状態や業者によって異なり、金額に幅があります。
例えば、状態のよい車なら、部品などの価値と相殺され、負担が軽くなることもあります。
反対に、価値の低い車では、解体費用を自己負担するケースもあります。
なお、購入時に支払ったリサイクル料金は、解体費用とは別に預けられています。
解体を依頼する前に、費用がいくらかかるかを業者に確認しておきましょう。
解体業者まで運ぶためのレッカー代も数万円かかることが多い
自走できない車を廃車にする場合は、レッカー代が別途かかることが多くあります。
動かない車は、解体業者まで自力で運ぶことができないからです。
その場合、レッカー車で運搬してもらう費用が発生します。
レッカー代は、距離や車の状態によって、数千円から数万円ほどが目安です。
例えば、運ぶ距離が長くなるほど、費用も高くなる傾向があります。
一方で、業者によっては、引き取りの費用が無料になる場合もあります。
依頼する前に、レッカー代が別にかかるかどうかを確認しておくと安心です。
廃車買取の専門業者は手続きから引き取りまで無料
廃車買取の専門業者に依頼すると、手続きから引き取りまで無料になることが多くあります。
こうした業者は、引き取った車の部品や資源を再活用して利益を得ているからです。
そのため、費用を抑えつつ、手間を省いて廃車にできるのが特徴です。
多くの業者では、面倒な抹消手続きの代行も無料で対応してくれます。
例えば、レッカーでの引き取りや、書類の作成を任せられる場合があります。
さらに、車の状態によっては、買取価格がついて手元にお金が入ることもあります。
ただし、業者ごとに対応やサービスが異なるため、内容を確認してから依頼しましょう。
買取業者に依頼できる車の条件と解体一択になるケース
買取業者に依頼できるかどうかは、車の状態によって変わってきます。
再販や部品として活用できる車ほど、買い取ってもらいやすいからです。
例えば、年式が新しい車や、人気のある車種は、買取価格がつきやすくなります。
走行距離が短く、状態のよい車も、価値が認められやすい傾向があります。
一方で、事故で大きく損傷した車や、劣化が激しい車は、買取が難しくなります。
こうした車は、部品としての価値も低く、解体するしかないケースもあります。
その場合は、買取ではなく、解体を前提とした処分になります。
廃車手続きの際にトラブルになりやすい原因2選!
廃車手続きでは、事前の確認不足から、トラブルになってしまうことがあります。
手続きに必要な条件や書類がそろっていないと、途中で止まってしまうからです。
特に多いのが、車の所有者の問題と、書類の紛失に関するトラブルです。
例えば、車の名義が自分ではなく、別の手続きが先に必要になるケースがあります。
また、ナンバープレートや車検証を紛失していると、追加の対応が求められます。
ここでは、廃車手続きでつまずきやすい2つの原因を確認していきましょう。
車検証の所有者が個人ではなくディーラーなどの場合は所有権解除手続きから始めなければならない
車検証の所有者がディーラーなどになっている場合は、所有権解除の手続きが先に必要です。
ローンで車を購入した場合、完済するまで所有者がディーラーなどになっているからです。
まずは所有権を自分に移す手続きから始める必要があります。
例えば、ローンを完済していれば、所有権解除の手続きを進められます。
手続きには、ディーラーなどから必要書類を発行してもらう必要があります。
所有者が自分でない場合は、早めに所有権解除の準備を始めておきましょう。
ナンバープレートや車検証を紛失した場合は紛失手続きが必要
ナンバープレートや車検証を紛失している場合は、先に紛失時の手続きが必要です。
これらは、廃車手続きに欠かせない書類や物品だからです。
そろっていないと、通常の手続きをそのまま進めることができません。
例えば、車検証を紛失した場合は、再発行を受けてから廃車手続きに進みます。
ナンバープレートを紛失した場合は、理由書などの追加書類が必要になることがあります。
盗難が原因のときは、警察への届け出が求められる場合もあります。
こうした対応には、その分の手間と時間がかかります。
車を廃車にするには目的と車種に合った手続きを選ぼう
- 廃車手続きは目的と車種で4種類に分かれる
- 窓口は普通車が運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会
- 費用は手数料数百円+解体費・レッカー代で差が出る
- 所有者の確認と書類の準備でトラブルを防ぐ
車を廃車にするには、目的と車種に合った手続きを選ぶことが大切です。
廃車の手続きは、一時的に使用をやめるか、解体して手放すかで分かれます。
普通車では、一時抹消登録や永久抹消登録といった手続きがあります。
軽自動車では、一時使用中止や解体返納の手続きで対応します。
手続きの窓口は、普通車が運輸支局、軽自動車が軽自動車検査協会です。
解体して手放す場合は、解体の証明をそろえて登録を抹消する必要があります。
費用は、手数料自体は数百円ほどですが、解体費やレッカー代で差が出ます。
手間や費用を抑えたいなら、廃車買取の専門業者に依頼する方法もあります。
また、所有者の確認や書類の準備を怠ると、手続きでつまずきやすくなります。


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